2005年4月12日(火)「しんぶん赤旗」

ドイツ首相

戦争犯罪くり返させない

世代こえ伝える


 【ベルリン=片岡正明】ナチス・ドイツによりユダヤ人ら五万六千人以上が殺害されたブーヘンワルト収容所の解放六十年記念式典が十日、ドイツ・テューリンゲン州ワイマールとブーヘンワルト収容所跡で行われました。シュレーダー首相は「ナチスの戦争犯罪を決して繰り返させない課題」を「世代を超えて伝えていく」と決意を表明しました。

 記念式典には当時の収容所生存者約五百人が参加、「地獄の苦しみ」を二度と起こさせない決意を新たにしました。また、収容所を解放した米兵二十人、ドイツ内外の政治家など約千百人が招待されました。

 ワイマールの国民劇場で行われた中央式典でシュレーダー首相は、収容所での「テロ、虐待、死、専横、屈辱」など「地獄の苦しみを受けた犠牲者に深くこうべを垂れる」と追悼し、「このような不正義、暴力、反ユダヤ主義、人種差別に二度と機会を与えてはならない」と強調しました。

 また、ドイツ国民にとっては「ナチの大量殺人と戦争犯罪を思い起こすことは、われわれの国民的な存立基盤であり、道徳的義務だ」と表明しました。

 さらに「どのような不正義と専横の勢力にも対抗せよ、という収容所からの警告が生まれた。これは私たちの課題であり、世代を超えて伝えていく課題だ」と述べ、将来の世代に伝えていく重要性を訴えました。

 ブーヘンワルト収容者国際委員会のヘルツ氏は「ナチズムを根絶やしにし平和な世界を築くというブーヘンワルト収容所生存者の誓いは、まだ達成されていない」と言明しました。


ブーヘンワルト強制収容所

 ドイツの文化都市ワイマールの郊外につくられたドイツ最大の収容所。一九三七年から四五年四月十一日の解放までに、二十五万人が収容され、五万六千人の収容者を殺害。日常的な虐待、拷問や飢えによる死者のほか、人体実験や処刑が行われました。米軍が解放した際の生存者は二万一千人(うち子ども九百人)でした。


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