2005年4月11日(月)「しんぶん赤旗」

ガザで3少年射殺

イスラエル軍 サッカー中を狙う


 【カイロ=小泉大介】イスラエル軍は九日、パレスチナ自治区ガザ南部のラファ難民キャンプでパレスチナ少年三人を射殺しました。二月八日にイスラエルとパレスチナの両首脳が相互に停戦を宣言して以降、ガザでは比較的平静が保たれていましたが、今回の攻撃により、停戦の実効性に深刻な懸念が投げかけられる事態となっています。少年射殺の直後にはパレスチナ過激派組織ハマスがガザのユダヤ人入植地に迫撃砲数発を撃ち込みました。

 現地の病院関係者によると、射殺されたのは十五歳の少年二人と十四歳の少年一人。エジプトとの国境付近でサッカーをしていたところをイスラエル軍戦車から砲撃されました。イスラエル軍は、「少年たちが緩衝地帯に近づいたため威嚇射撃をしたが、彼らはそれを無視した」などと正当化しました。

 パレスチナ自治政府のアッバス議長は「殺害されたのはイスラエルに脅威を与えることなどない非武装の子どもたちだ。彼らがこのような形で殺害されることは受け入れられない」と厳しく非難しました。

 パレスチナ側はアッバス議長とエジプト政府のイニシアチブで行われた停戦協議を踏まえ、過激派組織のハマスやイスラム聖戦などを含む十三組織が三月十七日、イスラエルとの停戦を今年年末まで延長することで合意していました。


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