2005年4月7日(木)「しんぶん赤旗」

4弾圧事件勝利へ集会

言論侵す権力犯罪告発


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言論・表現4弾圧事件の弁護団などによる集会「これって犯罪?−暴走する公安と脅かされる言論社会」=6日夜、東京・千代田区

 「これは犯罪ではない。公安の暴走を許さず、言論社会を守ろう」――。戦争反対や議会報告などのビラを配ったことを犯罪として起訴された四つの弾圧事件の弁護団が六日、東京都内で集会を開きました。被告と弁護団が“四事件の裁判での勝利を目指し、共同して表現の自由を守る活動をすすめよう”と訴えると、約四百人の参加者は大きな拍手で応えました。

 集会では、四事件の弁護団が事件報告し、被告が決意表明と支援の訴えをしました。

 国公法事件では、のべ百七十一人の公安警察が半年以上にわたり被告の堀越明男さんを尾行していたことなどが報告されました。堀越さんは「用意周到に準備された政治的弾圧。逮捕・起訴は国家権力の犯罪だと思っている。明るい日本をつくるためにも勝つまでたたかいぬく決意です」。

 葛飾事件では、日本共産党の区議会報告などの配布を弾圧したために、起訴状に何を配布したかも記載されていないと弁護団が報告。被告の荒川庸生さんは「裁判所は憲法に忠実に従って公訴を棄却してもらいたい。みなさんの支援で、『憲法に従え』の声で裁判所をとりまいていただきたい」と訴えました。

 立川事件では、「立川自衛隊監視テント村」が二十年以上も官舎にビラを入れていて、一度の抗議もなかったことなどが報告されました。被告の高田幸美さんは「四事件とも、政府に異論を唱えることが取り締まられた。一人でも有罪になってはいけない。私たちは団結して一緒に、“こんな政府おかしい”の声をあげていきたい」。

 板橋高校事件で弁護団は「保護者に着席を静かにお願いしただけだった。起訴状には卒業式が遅れたともとりあげられていない」と報告。被告の藤田勝久さんは「都教委が学校をこわしている。その集大成として『君が代』を起立して歌えと。上からの命令通り服従する体制が持ち込まれている」と訴えました。

 集会では、ジャーナリストの魚住昭さん、憲法学者の奥平康弘さんが講演しました。

 東京・大田区の女性(66)は「東京大空襲で親族を殺され、平和を脅かすことには引き下がれない。いいたいことがいえなくなるのが一番こわい。民主団体の集まりで今日のことは報告したい」と話していました。


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 四つの弾圧事件 ▽葛飾区マンションビラ弾圧事件=日本共産党の都議会報告などを配り、住居侵入罪で起訴▽国公法弾圧(堀越)事件=休日に「しんぶん赤旗」号外などを配り、国家公務員法違反で起訴▽立川反戦ビラ弾圧事件=自衛隊官舎にイラク派兵反対のビラを配り、住居侵入罪で起訴。一審無罪▽板橋高校「君が代」強制反対弾圧事件=卒業式開始前に週刊誌のコピーを配り、威力業務妨害罪で起訴。


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