2005年4月6日(水)「しんぶん赤旗」

米国

「交換」名目で新型核

核安全保障局長が確認


 【ワシントン=浜谷浩司】ブッシュ米政権が既存核弾頭の「交換」を名目に、新型核兵器開発の技術検討を進めていることが明らかになりました。エネルギー省核安全保障局のブルックス局長が四日、上院軍事委員会小委員会に提出した書面で示したものです。

 同局長はこのなかで、「入手しやすく環境にやさしい物質を使い、より生産しやすく」「核実験なしに高度の安全性と信頼性を確保できる」「コストの安い」核兵器の開発計画を「開始しようとしている」としています。

 同局長はこの計画が核実験を伴わないとしているものの、米政府は地下核実験の再開に要する準備期間を二―三年から一年半に短縮する作業を進めており、新型核の開発に伴い、いずれ核実験の再開に踏み切るのではないかとの見方は消えていません。

 ブッシュ政権は、現在議会が審議中の二〇〇六会計年度予算案で、核兵器に関連して「高信頼性弾頭交換」計画の名目で九百三十五万ドルを要求。これが新型核兵器の開発につながるのではとの懸念が表明されてきました。今回の証言はこれを裏づけたものです。

 ブッシュ政権は新型核兵器の開発関連予算として〇五年度に「先進核兵器構想」を要求し、これには小型核兵器の開発などが含まれるとみられていました。〇六年度予算では同「構想」の予算を計上しなかったため、小型核兵器の開発などを「高信頼性弾頭交換」計画に流し込む危険が指摘されていました。

 これらとは別に、ブッシュ政権は地中貫通型核兵器(RNEP=強化核地中貫通弾)の開発予算も要求しています。


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