2005年3月30日(水)「しんぶん赤旗」
完全失業率悪化 4.7%
2月 若年男性 再び10%超
総務省が二十九日発表した二月の労働力調査によると、完全失業率(季節調整値)は4・7%となり、前月を0・2ポイント上回りました。七カ月ぶりの悪化です。
男性は0・2ポイント上昇し5・0%に、女性は0・1ポイント上昇し4・2%になりました。
悪化した理由について同省は「雇用情勢の良いうちに仕事に就こうと非労働力人口から求職者にまわったケースや、パート・アルバイトなど不本意な雇用形態を余儀なくされていた人がよりよい雇用を求めて動いたのではないか」(統計調査部)と分析しています。
完全失業率がもっとも高い男性十五―二十四歳層では、五カ月ぶりに10%を超え10・8%に悪化しました(前年同月比1・2ポイント減)。
完全失業者数は前年同月より二十二万人減り三百八万人。減少は二十一カ月連続です。
就業者数は前年同月より十五万人増の六千二百二十四万人。雇用者数は同二万人減の五千二百八十四万人でした。
雇用形態別では、常雇(正社員または一年以上の雇用)が同四万人減少し、臨時雇(一カ月以上一年未満の雇用)は同九万人増加しています。
産業別にみると、サービス業同三十八万人、医療・福祉同十四万人、卸売・小売業同十三万人それぞれ増えています。一方、減ったのは運輸業(同二十七万人減)、建設業(同二十六万人減)、製造業(同二十一万人減)などでした。
求人倍率 14道府県で低下
厚生労働省が二十九日発表した二月の一般職業紹介状況によると、有効求人倍率(季節調整値)は〇・九一倍で、前月と同水準になりました。
有効求人(同)は前月に比べ1・0%減となり、有効求職者(同)も0・9%減でした。
雇用の先行指標とされる新規求人は前年同月より11・6%増えています。これを産業別にみると、増えたのは情報通信業(29・3%増)、サービス業(21・6%増)、運輸業(15・2%増)、建設業(12・0%増)、飲食店・宿泊業(11・8%増)、医療・福祉(10・5%増)、卸・小売業(5・1%増)、製造業(2・8%増)でした。教育・学習支援業(5・0%減)は増加から減少に転じました。
◇
都道府県別の二月の求人倍率(表)では、北海道、長野など十四道府県で低下(悪化)しました。
都道府県別有効求人倍率(季節調整値)
2005年 | 対前月差 | |
2月 | (ポイント、▲は減) |
全 国 | 0.91 | 0.00 |
北海道 | 0.56 | ▲0.08 |
青 森 | 0.39 | ▲0.02 |
岩 手 | 0.58 | ▲0.01 |
宮 城 | 0.87 | 0.02 |
秋 田 | 0.60 | 0.04 |
山 形 | 0.98 | 0.04 |
福 島 | 0.79 | 0.01 |
茨 城 | 0.85 | 0.02 |
栃 木 | 1.28 | 0.02 |
群 馬 | 1.24 | ▲0.01 |
埼 玉 | 0.84 | ▲0.01 |
千 葉 | 0.81 | 0.01 |
東 京 | 1.25 | 0.00 |
神奈川 | 0.90 | 0.03 |
新 潟 | 0.90 | 0.04 |
富 山 | 1.15 | 0.05 |
石 川 | 1.06 | 0.00 |
福 井 | 1.25 | 0.00 |
山 梨 | 1.00 | ▲0.01 |
長 野 | 1.02 | ▲0.05 |
岐 阜 | 1.12 | 0.01 |
静 岡 | 1.12 | 0.01 |
愛 知 | 1.63 | 0.00 |
三 重 | 1.22 | 0.03 |
滋 賀 | 0.93 | ▲0.02 |
京 都 | 0.83 | ▲0.01 |
大 阪 | 0.94 | ▲0.01 |
兵 庫 | 0.80 | 0.01 |
奈 良 | 0.64 | 0.00 |
和歌山 | 0.77 | 0.02 |
鳥 取 | 0.76 | ▲0.01 |
島 根 | 0.74 | ▲0.02 |
岡 山 | 1.12 | 0.01 |
広 島 | 1.12 | 0.02 |
山 口 | 1.05 | 0.00 |
徳 島 | 0.77 | 0.04 |
香 川 | 1.19 | 0.04 |
愛 媛 | 0.82 | 0.03 |
高 知 | 0.44 | 0.00 |
福 岡 | 0.71 | ▲0.02 |
佐 賀 | 0.60 | 0.02 |
長 崎 | 0.60 | 0.02 |
熊 本 | 0.67 | 0.02 |
大 分 | 0.87 | 0.03 |
宮 崎 | 0.63 | 0.02 |
鹿児島 | 0.50 | ▲0.02 |
沖 縄 | 0.44 | 0.00 |