2005年3月28日(月)「しんぶん赤旗」
グアム司令部 5月ハワイへ
米空軍 横田基地再編に影響
在日米軍再編で横田基地(東京都)の米第五空軍司令部との統合が検討されているグアムの米第一三空軍司令部が五月にハワイに移転することが分かりました。米軍準機関紙「星条旗」二十四日付(電子版)などが報じました。横田基地再編の行方にかかわる重要な動きです。
同紙などによると、ハワイへの移転は、第一三空軍司令部のライス司令官が先週初めに発表しました。米空軍の司令部再編計画の一環として、今年秋に新たな戦闘司令部がハワイに創設されるのに伴う措置だとされています。
ハワイに創設される新戦闘司令部は、朝鮮半島を除く太平洋地域で、米空軍の軍事作戦の計画・実行を一手に引き受け、その中核を第一三空軍司令部の要員(七十七人)が担うことになるとしています。朝鮮半島については、同地域だけを管轄する新たな戦闘司令部を韓国に創設。太平洋地域における米空軍の戦闘司令部は、ハワイと韓国の二つになります。
横田基地の第五空軍司令部がどうなるかについては明らかにされていませんが、第一三空軍司令部とともにハワイに移転する計画があるとみられます。
ただ、在日米軍司令部のライト司令官(第五空軍司令官を兼務)は十八日の記者懇談で、第五空軍と第一三空軍の司令部統合については「依然、作業は進行中だ」と述べるにとどめています。
これまで第五空軍司令部の海外への移転については、日本側が、航空自衛隊の航空総隊司令部(東京都)を横田基地に移転する案を示し、日米一体化を強調して引き留めを図っていると報じられてきました。
ライト司令官は十八日の記者懇談で「航空自衛隊の司令部が横田に移転し、(日米が)共同の司令部を持つことは個人的にはすばらしい考えだと思う」と表明。航空総隊司令部の横田基地への移転を支持する考えを表明しており、行方が注目されます。