2005年3月20日(日)「しんぶん赤旗」

国保料収納率 低いと“制裁”

交付金減 1005自治体

高橋議員に示す


グラフ

 国民健康保険料の収納率が低いため国庫負担金の削減という“制裁措置”の対象となった自治体数が、二〇〇三年度で千五自治体にのぼることが、十九日までにわかりました。全体の三割を超え、前年度より百十五も増えました。日本共産党の高橋千鶴子衆院議員の求めで、厚生労働省が資料を提出したものです。

“アメ”と“ムチ”

 現在、国保にかかる医療費(患者負担分を除く給付費)の財源は、保険料と国庫負担で半分ずつ負担する仕組みとなっています。国が負担する50%のうち、40%は「定率国庫負担」として確保されますが、残りの10%は「国財政調整交付金」として地方に格差をつけて配分されています。

 財政調整交付金は、市町村間にある財政力格差を是正するための調整財源となっていますが、同時に国の方針に従わせるために使われ、保険料の収納率を上げるための“ムチ”の役割として利用しています。厚労省は収納率が低い自治体には交付金額の減額という“制裁”を科してきました。

 厚労省提出資料によると二〇〇三年度の削減総額は、前年度より約六十億円増の二百八十四億六千八百万円となっています。しかしそうやっても、収納率は年々低下。〇三年度は90・21%で、前年度より〇・18ポイント下回りました。

 高すぎる保険料のため収納率低下に歯止めがかからず、厚労省は、新たな保険料の“徴収作戦”を提示。〇三年度に調整交付金が減額となった自治体にたいし、収納率を一定程度向上させれば、減額分の半額を〇四年度の「特別調整交付金」として支払うという“アメ”を用意するというものです。

ひどい人権侵害

 交付金を使って自治体に“制裁”を科す国の姿勢にたいし、高橋議員はこうしたやり方で全体として収納率は改善されていないと指摘し、「それどころか窓口段階では、ひどい人権侵害がおきている」(二月二十三日、衆院厚労委員会)と厳しく批判。国庫負担の拡大を提案し、「払いたくても払えない人がたくさんいる。滞納者はみんな悪質であるかのような対応はきっぱりやめ、だれもが必要な医療が受けられるようにすべきだ」と求めています。


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