2005年3月9日(水)「しんぶん赤旗」

岡谷女性差別裁判

昇格・差額賃金支払って

支援者ら判決に抗議


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「不当判決は許せません」と訴える原告や支援者たち=8日、名古屋市中区三の丸・名古屋地裁前

 「岡谷女性差別裁判の判決は不当です」「均等法に間接差別禁止を」。黄色や赤、色とりどりの風船持った女性たちの訴えが名古屋地裁前に響き渡りました。

 国際女性デーの八日、女性差別の事実を認めながら差額賃金の支払いを認めなかった判決は不当として、原告の女性や支援者ら五十人が抗議行動をしました。

 参加したのは、老舗(しにせ)鉄鋼商社・岡谷鋼機(本社・名古屋市中区)の社員、光岡美代子さん(56)と、元社員・藤沢真砂子さん(62)ら原告と支援者のメンバーです。

 光岡さん、藤沢さんは一九九五年、同期入社の男性と同じ労働契約で同等の仕事をしてきたのに著しい賃金・昇格差別を受けたのは「人格を否定するもの」として、同地裁に提訴していました。

 昨年十二月の判決は、入社時からの差別の事実を認め「憲法の趣旨に反する」としましたが、入社時から男女別の労働契約だったとする会社側の主張をとり入れ、「違法ではない」と判断。改正男女雇用機会均等法の施行(九九年四月)以降の差別のみ違法として、会社側に慰謝料など五百五十万円の支払いを命じましたが、男性と同じ地位の確認や差額賃金・退職金の請求は認めませんでした。

 名古屋高裁に控訴中の光岡さんらは「女性の同僚は、今も男性の半分以下の賃金で働かされています。雇用区分の違いで差別を受けている多くの若い人たちのためにも、勝利めざしてがんばりたい」と話していました。


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