2005年3月2日(水)「しんぶん赤旗」

写真家6人「核」を問う


写真

「核の実態を知ることが大事」と展示会を訪れた来館者=1日、東京・渋谷区

東京・被ばく写真展

 世界中の核被害者の姿を写真で記録した「第三回東京写真展」が今年も東京・渋谷区で始まりました。「被爆六十年 地球非核宣言」と題して、六人の写真家が被ばくの後遺症に苦しむ人々を写真で訴え、核とは何かを問いかけます。NPO法人「世界ヒバクシャ展」が主催。

 写真は広島・長崎で被爆した日本、韓国、朝鮮の人たちや、米国、ロシア、イラクなどの核実験や原発事故、劣化ウラン弾による被害者たちの姿がおさまっています。出展者は伊藤孝司、桐生広人、豊崎博光、本橋成一、森下一徹、森住卓の各氏。特別出展には、今年一月に亡くなった松重美人さん撮影の原爆投下三時間後の広島・御幸橋の写真があります。

 同展出品者で世界ヒバクシャ展代表の森下さんは、御幸橋の写真を見ていいました。「丸太のようだけど、みんな人間なんだ」。米国の進める核の小型化を危ぐします。生前の松重さんと電話で話した森下さんは「松重さんのか細い声を聞き『被爆者に七十周年はない。僕らに託された』と感じた」と話します。

 「写真に衝撃を受けた」と話す板橋区の男子学生(24)は「もっと真剣にニュースを見てイラク戦争とか考えなきゃいけないと思った」と語りました。

 同展会場は、JR代々木駅近くの代々木会館四階。四月三十日まで開催しています。(平日午前十一時―午後七時。土・日・祝日午前十時―午後七時。火曜日休館)入場無料。


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