2011年10月17日(月)「しんぶん赤旗」
「南シナ海」交渉で解決
中国・ベトナム声明で確認
【北京=小寺松雄】中国とベトナムは15日、ベトナム共産党のグエン・フー・チョン書記長が中国訪問を終えるにあたって共同声明を発表し、領有をめぐり両国間で係争が続いてきた南シナ海問題について、「友好的協議と交渉を通じて係争を解決し、南シナ海の平和・安定を守る政治的意思と決意」を強調しました。
11日に訪中したチョン書記長は胡錦濤中国共産党総書記(国家主席)だけでなく、呉邦国全国人民代表大会委員長、温家宝首相ら指導部と会談。声明は「両党・両国の指導者は中越の海上問題について恒常的な意思疎通と対話を維持し、遅滞なく適切な処理と解決を指導する」と述べています。
また、両国が調印した「中越の海上問題解決を導く基本原則に関する取り決め」を真剣に実行に移すため共に努力すると指摘。これに基づき海上問題の根本的永久的解決方法を探求するとともに、「過渡的臨時的な解決方法を積極的に模索する」とし、南シナ海域の共同開発でも話し合うことを表明しました。
声明はさらに、同海域の「平和・安定を共同で守り、冷静さと自制を保ち、紛争を複雑化、拡大化させる行動をとらない」とのべ、双方が自制的な姿勢で臨むことを確認しました。
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