2011年10月13日(木)「しんぶん赤旗」

2号機配管にも水素

福島第1原発 濃度6.5%と判明


 東京電力は12日、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)事故で、1号機に続いて2号機でも、原子炉格納容器内の空気をフィルターに通して放射性物質を除去する装置(格納容器ガス管理システム)の設置準備作業に着手したものの、配管の弁につなぐホースの寸法が合わず、作業を中断したと発表しました。

 東電は同日、格納容器につながる可燃性ガス濃度制御系配管の弁2カ所からホースを接続する予定で作業を開始。しかし、配管側とホースの寸法が合わないことがわかり、作業を中断しました。

 また、配管内の水素濃度を測定したところ、濃度6・5%の水素がたまっていることも判明。東電は、事故発生当時に大量に発生した水素が格納容器内に充満し、弁からもれて配管内に浸入したのではないかとみています。

 水素濃度が4%、酸素濃度が5%を超えると水素爆発の危険があります。

 1号機では、同システムを格納容器スプレー系配管に設置する作業を先行していましたが、配管内に60%を超える高濃度の水素がたまっていることが9月に判明。10月8、9日に水素を排出した後、配管切断工事を行ったばかり。

 一方、東電は12日、地震で原子炉の冷却水の注水システムが停止した場合を想定した復旧訓練を約40人の参加で実施しました。消防車2台をつなげ、海水を炉内に注入する手順や必要時間など課題を確認するのが目的。

 今回の訓練では、海から消防ホースを300メートル先の接続箇所につないで送水するのに、1時間10分かかりました。

 取水場所から最も遠い3号機まで1300メートルありますが、東電は3時間以内に注水を再開できるとしています。ただ、地震によってホースの接続箇所などが破損していないことが前提。また、津波警報の発令によって作業が困難になることも予想されます。





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