2011年10月13日(木)「しんぶん赤旗」
政治囚300人を釈放
ミャンマー
ミャンマー政府は12日、テイン・セイン大統領の特赦による政治囚らの釈放を全国各地の刑務所で開始しました。釈放されるのは一般刑事犯の模範囚を含む6359人。ロイター通信などによると、約2100人とされる政治囚のうち、2008年に軍事政権を批判したとして投獄された人気コメディアン、ザガナー氏ら300人が釈放されました。 (関連記事)
民主化運動指導者アウン・サン・スー・チー氏率いる国民民主連盟(NLD)の発表によると、NLDメンバーも一部釈放されたといいます。主要政治囚のうち特赦の対象外となった人もいるもようで、スー・チー氏は全政治囚の釈放を要求しました。
政治囚の釈放は、欧米諸国が経済制裁解除の条件としていました。クリントン米国務長官は11日、制裁解除について、「政治囚が釈放されれば非常に前向きなサインになる」と積極的な姿勢を示しました。
ミャンマーは昨年11月の総選挙を経て今年3月に軍事政権からの「民政移管」を完了。8月にスー・チー氏とテイン・セイン大統領が初めて会談し、今月に入って政府はスー・チー氏に、軍政主導の総選挙をボイコットし、政党としての地位を失ったNLDの政党再登録を要請していました。
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