2011年10月6日(木)「しんぶん赤旗」

米フォード 1万2000人新規雇用

自動車労組との労働協約で合意


 米自動車大手のフォード・モーターと全米自動車労組(UAW)は4日、全米で1万2000人の新規雇用をすることなどを内容とする新たな労働協約で暫定合意しました。米自動車業界では、先にゼネラル・モーターズ(GM)が6000人の新規雇用で合意しており、いったん落ち込んだ雇用回復の動きがみられます。

 新たな労働協約の期間は4年。UAWによると合意内容は、2015年までの新規採用が、これまでの発表分約7000人に、5750人を上乗せし、1万2000人超となるものです。新規採用はすべて時給労働者です。

 会社側は総額160億ドルを投資、そのうち63億ドルは工場設備の拡充に使われ、雇用の受け入れ先となります。

 このほか、生活費が高騰しているもとで、インフレ対策などの一時金として1人当たり1万3000ドル(約99万円)が協約期間中に一度支給されます。

 これらの支給対象は、国内27工場で働く4万1000人のUAW組合員。時給労働者も組合員です。

 UAWのボブ・キング議長は今回の暫定合意について、「米国自動車産業での雇用回復につながるもの」と評価しています。

 米自動車産業は、ビッグスリーのうち、GM、クライスラーが09年に経営破たんし、再建途上で労働者の大幅削減を実施しました。フォードは倒産は免れましたが、リストラを進めていました。(西村央)





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