2011年10月6日(木)「しんぶん赤旗」

インドとアフガン首脳が会談

戦略的協力関係結ぶ

「パキスタン逆なで」の見方も


 インドのシン首相とアフガニスタンのカルザイ大統領は4日、インドの首都ニューデリーで会談し、両国が戦略的協力関係を結ぶことで合意したと発表しました。治安協力の強化も含まれており、メディアはパキスタンの受けとめ方にも注目しています。 (安川崇)


 合意文書は、インドがアフガンの軍・警察を訓練や装備面で支援することや、両国がインドの国連安保理常任理事国入り実現に向けて協力することを明記。また、経済関係の強化に向けた関税の簡素化や、農業、エネルギー、輸送など幅広い分野での協力を促進するとしています。

 両国の首脳間協議の定例化のほか、メディア間交流や州・地域レベルでの人的交流強化も盛り込みました。

 シン首相は共同記者会見で、「駐留外国軍が撤退する2014年以降もアフガンが治安維持を担えるよう、インドは寄り添う」と語りました。

 合意文書は「この協力関係は特定の他国に向けられたものではない」としています。ただ、アフガンは最近、自国内でのテロについてパキスタンが関与していたとの批判を強めています。

 パキスタンは長くインドと対立関係にあることから、この時期のインド・アフガンの接近は「パキスタンの感情を逆なでする」(ロイター通信)との見方が出ています。

 この点についてインドのシンクタンク「政策調査センター」のC・ラジャモハン氏は4日付現地紙に寄せた論評で「インドもアフガンも、パキスタンの支援抜きにアフガンの安定は実現できないことはわかっているはずだ」と指摘しました。





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