2011年9月30日(金)「しんぶん赤旗」
解雇無効の勝利判決
みくに工業訴訟 原告“次は復職”
長野地裁
長野県岡谷市の「みくに工業」による不当解雇撤回を求める裁判で、長野地方裁判所諏訪支部(下澤良太裁判官)は29日、原告の宮坂資子(もとこ)さん(53)には「雇用契約上の権利がある」として解雇無効を認定、同社に370万円の未払い賃金を支払うよう命じました。
宮坂さんは「たくさんの方のご厚意や、心温まるお力添えでここまで頑張れました。今後も団体交渉があるので、復職目指して頑張りたい」と喜びを語りました。
松村文夫弁護士は「原告の主張を全面的に認めた判決」と評価。JMIU(全日本金属情報機器労働組合)長野地本の斉京信一執行委員長は「不当解雇で泣き寝入りしている労働者を激励する判決。早期に宮坂さんの復職を勝ち取りたい」としました。
訴状によると、みくに工業は2009年8月、「経営難」を理由に希望退職を実施。応じなかった宮坂さんの解雇を決定しました。宮坂さんは、JMIUに入り解雇撤回を求めましたが、10年3月の団体交渉で決裂、同年9月に提訴しました。
みくに工業側は「原告の言い分をうのみにした判決」として控訴を検討しています。
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