2011年9月26日(月)「しんぶん赤旗」

福島第1

汚染水処理に不具合

第2セシウム吸着装置 21時間停止


 東京電力は25日、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)のタービン建屋地下などにたまっている高濃度放射能汚染水の処理システムのうち、汚染水に含まれる放射性物質を低減する第2セシウム吸着装置(サリー、東芝・米ショー社製)が24日夜から25日午後まで21時間、停止したと発表しました。

 東電は、放射性物質を低減する装置では米キュリオン社製のセシウム吸着装置が運転中で、処理済みの水も十分たまっているため、原子炉への注水に大きな影響はないとみています。

 第2セシウム吸着装置は2台あるポンプのうち1台のポンプによって運転中、24日午後8時半、空気で作動する弁が閉まっているという警報が発生して自動停止しました。弁に圧縮空気を送るコンプレッサーが故障したことがわかり、別のコンプレッサーに交換し、25日午後5時すぎに運転を再開しました。

 第2セシウム吸着装置は8月中旬に試運転を開始。米キュリオン社製セシウム吸着装置とアレバ社製除染装置をつなぐ系列との並列運転をしてきました。

 今月23日からは、タービン建屋地下にたまった汚染水の水量を増やさずに安定化させたいとして、第2セシウム吸着装置の処理系列を一つから二つに増やして運転し、1時間当たりの処理量を20〜25トンから40トンに増やしたばかりでした。同装置は今月、誤操作や制御装置の不良で手動停止しています。

 また、アレバ社製除染装置は処理後の水の放射性物質の濃度が上昇することがわかり、15日から停止したまま、東電では除染装置を「極力、運転しない」としています。





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