2011年9月10日(土)「しんぶん赤旗」

雇い止め不当 正社員に

ホンダ裁判結審 原告が最終陳述

東京地裁


 ホンダの期間社員として11年1カ月、雇用契約を104回も更新しながら雇い止めされたJMIU(全日本金属情報機器労働組合)栃木地域支部の桜井斉(ひとし)さん(43)が同社に正社員化などを求めた訴訟は9日、東京地裁(渡邉和義裁判官)で結審しました。桜井さんは最終陳述で「技能や経験を生かしてホンダで働き続けたい」と訴えました。判決は来年1月27日です。

 桜井さんは1997年以来、栃木製作所(栃木県真岡市)の同じ工程で正社員と同じ業務に従事。1カ月などの細切れ契約を反復更新し、08年12月末に雇い止めされました。

 陳述で桜井さんは、“期間社員だけ雇い止めされるのは当然”とする会社側の主張に対し、「正社員と同じ仕事をさせながら、雇い止めるときだけ『正社員と期間社員とは違う』という理由で差別することには憤りを覚える。人間扱いしていない」とのべました。

 原告代理人の今村幸次郎、鷲見賢一郎の両弁護士も意見陳述。今村氏は「仕事は同じなのに雇用形態が違うからと差別し、雇用の調節弁に使われてはならない」と指摘し、鷲見氏は「需要変動に伴う『経営リスク』をすべて期間社員に押しつける雇い止めは許されない」と主張しました。





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