
2011年9月3日(土)「しんぶん赤旗」
原発再稼働を明言
野田首相 内閣発足後の会見で
野田佳彦首相は2日、首相官邸で行った内閣発足後の記者会見で、原発政策について「ストレステスト(耐性試験)を含め安全性を厳格にチェックしたうえで稼働できると思ったものについては、地元に説明しながら再稼働する」と改めて表明しました。
再稼働をめぐるチェック体制について、現在の原子力安全・保安院では「信頼感はない」とする一方、「(原子力安全庁が設置される)来年の4月まで待てるのか。それでは遅すぎる。どういう形ができるのか、原発担当相とつめたい」と急ぐ考えを示しました。
2010年代半ばまでに消費税率を10%まで引き上げるとした税と社会保障の一体改革「成案」については「具体的に実行するべく、与党内での議論を具体的制度設計に向けて進めるとともに、与野党の協議を進めていきたい」と意欲を見せました。来年3月までに消費税増税法案を国会に提出する準備を進めることも改めて示しました。
東日本大震災の復興財源は「足りない部分については時限的税制措置をとることが、(政府の復興の)基本方針と基本法から導き出せる結論だ」と、増税も含めて対応する認識を示しました。増税に向けては「政府税調の作業部会の議論をスタートさせ、選択肢を示し、それを踏まえて与野党協議をしていく」とする一方、増税の開始時期や税目は「多様な選択肢から選んでいきたい」と明言を避けました。
“A級戦犯は戦争犯罪人ではない”とした05年10月の質問主意書に関連して、靖国神社の参拝について問われ、「これまでの内閣の路線を継承して、公式参拝はしない」と述べました。
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