2011年8月29日(月)「しんぶん赤旗」

原発事故の影響を検証

科学者会議が全国シンポ

盛岡


 日本科学者会議が主催する原子力問題の全国シンポジウムが27、28の両日、盛岡市の岩手大学で行われ、2日間でのべ約250人が参加しました。

 27日は、舘野淳核・エネルギー問題情報センター事務局長が福島原発事故の全体像、野口邦和日本科学者会議エネルギー・原子力問題研究委員長が事故の環境・人体への影響を、それぞれ講演しました。舘野氏は、被害拡大の「脅威」がまだ続くと指摘。野口氏は、汚染地域の放射線量が半減するまでに「セシウム137の半減期と同じ30年かかる」との誤解があるが、今回は線量の7割を占める他の放射性物質が急減し、実際は3年程度で半減すると語りました。続いてエネルギー・原発政策について6人が報告し、原発停止への展望などが討論されました。

 28日は、青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場をめぐり3人が報告。原子力研究所を退職した市川富士夫氏が再処理工場の現状と問題点、日本科学者会議青森支部環境問題専門委員長の松山力氏が工場周辺の断層の存在、川崎健東北大学名誉教授が原子力施設の海洋汚染について説明しました。最後に2日間の論議をふまえ、日本で重大事故が起きた意味や科学者の責任などについて会場全体で活発に意見が交わされました。





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