2011年8月25日(木)「しんぶん赤旗」

「薬害根絶デー」

「妻を返せ、命を返せ」

リレートーク・パレード・集会


写真

(写真)薬害根絶を訴えて厚生労働省周辺をパレードする薬害被害者と支援者ら=24日、東京・霞が関

 薬害エイズ事件の反省にたって「薬害根絶誓いの碑」を建立したのを記念して1999年から毎年行われてきた「薬害根絶デー」が24日、行われました。東京・霞が関の厚生労働省前などで被害者の訴えやパレード、集会、街頭宣伝が終日とりくまれました。

 同省前では薬害被害者が被害実態をリレートークで告発。薬害イレッサ訴訟原告団代表の近澤昭夫さん(68)は「提訴から7年になります。9月から控訴審が始まります。一緒にたたかいましょう」と決意をのべました。

 今年3月末現在で825人が間質性肺炎で死亡した薬害イレッサ事件。近澤さんは「東京地裁では被告の国と製薬企業の責任が認められましたが、大阪地裁は国の責任を認めませんでした。控訴審で勝訴判決をとり、国の謝罪とすべての被害者の救済に道を開きたい」と厚生労働省を1周するパレードに参加しました。

 薬害C型肝炎訴訟原告の池田静江さん(66)は「和解から3年たちましたが治療についての補償は限られています。薬害の恐ろしさを忘れてはなりません」と訴えました。

 薬害ヤコブ病東京訴訟原告の会事務局長の山村伊吹さん(69)は「薬害ヤコブ病の発症は現在も続いています。原因になったヒト乾燥硬膜が残らず回収されなかったためです。妻を返せ、命を返せと叫びたい」とマイクで訴えました。

 弁護士会館で開いた「薬害根絶集会」では薬害被害者インタビュービデオ上映、医療現場での薬害根絶の取り組み、薬害イレッサ訴訟の報告などがあり、薬害イレッサ訴訟東京高裁(9月6日)などの行動提起を確認しました。

 日本共産党の志位和夫委員長のメッセージが紹介されました。





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