2011年8月20日(土)「しんぶん赤旗」

福島原発事故

汚染から「食と農」守れ

党国会議員団、農水相に申し入れ


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(写真)鹿野道彦農林水産大臣(右から2人目)に緊急申し入れをする、その左へ、紙智子参院議員、穀田恵二国対委員長、大門実紀史参院議員と塩川鉄也衆院議員(右端)=19日、農林水産省

 日本共産党国会議員団は19日、大きな問題となっている食肉と米に関して、福島原発事故による放射能汚染から食品の安全と農業生産を守ることを求める緊急の申し入れを鹿野道彦農水相に行いました。申し入れには、紙智子参院議員(農林・漁民局長)、穀田恵二国対委員長、塩川鉄也衆院議員、大門実紀史参院議員、高橋ちづ子衆院議員の清水孝秘書が参加しました。(全文

 申し入れ書は、肉牛の放射性セシウム汚染問題で農家から「これまでの努力が否定され、エサ代だけがふくらむ」と悲鳴が上がっていることを指摘し、生産者の損失補てんや、営農支援、検査体制を国の責任で行うよう要請しています。食肉については、都道府県の全頭検査を認め、検査費用は国が負担すること、内臓肉が流通しないよう回収するとともに、トレーサビリティー(流通追跡)の導入を要請しています。

 米については、放射性物質調査は一圃場(ほじょう)ごとに行い、結果はすべて公表すること、出荷停止米について国が買い上げるよう要請しています。検査体制確立のため検査機器の緊急輸入を行うことや、飼料や堆肥などの管理を徹底し、食品中に入りこまない対策を強化するよう求めています。

 申し入れで紙氏は、出荷停止の解除を求める農家の要望を伝え、「省庁間が連携して抜本的な検査体制を整えるべきだ」と求めました。鹿野農水相は「(出荷停止解除の)最終調整を厚労省とやっている」と述べました。

 また紙氏が、出荷停止になった米について国が買い上げるよう求めたのに対し、鹿野農水相は「具体的な形で検討していきたい」と回答。検査体制については、「最も大事なことで具体的に整備を進めていきたい」と応じました。





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