2011年8月18日(木)「しんぶん赤旗」

中国 鉄道省

問題発言の報道官 解任


 【北京=小寺松雄】中国鉄道省は16日夜、王勇平報道官を解任したと発表しました。同氏は浙江省での高速鉄道事故の翌7月24日夜に現地で記者会見し、その際の言動が問題になっていました。

 同氏は「犠牲者に哀悼の意を表する」と述べたものの、「中国の鉄道技術は先進的で、われわれはなお自信を持っている」と無反省ともとれる発言をしました。

 さらに記者団が「救助活動終了が宣言された後に2歳の幼児が救出されたが」とただしたのに対して、「生命の奇跡だ」と的外れの答弁。「きょう(24日)、事故車両を埋めたのはなぜか」との問いにも、「救出作業をやりやすくするため」と述べた後、「信じるか信じないかはあなた方の自由だが、私は信じる」と付け加えました。

 会見はテレビでも放送され、国民からも批判の声が高まっていました。インターネットでは「私は信じる」発言が流行し、鉄道省への疑念と不満が高まる大きな要因となりました。王氏の会見はこれ以降は開かれていませんでした。

 16日から政府決定に基づく減速・減便の新ダイヤがスタートしたことで、鉄道省はこれを機に王氏の処断に踏み切ったものとみられます。





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