2011年8月18日(木)「しんぶん赤旗」

子ども手当廃止 民主、苦しい弁明

負担増にはだんまり…


 「誤解しないでください 『子ども手当』存続します」

 今年度限りの子ども手当廃止で自民・公明両党と合意した民主党がこんなビラで、「看板政策投げ捨て」の批判をかわそうと躍起です。先週末、約35万枚を党所属議員に割り当て、配布を呼びかけています。

 ビラでは、「『子ども手当』は続くのでしょうか」という問いを立て、「はい、そうです」と答えています。

 しかし、もともと民主党自身、「所得制限をなくし」「(どの子も)同額の手当額」にすることを、児童手当と異なる子ども手当の特徴だと説明していました。(2007年の説明文書)

 3党合意は、所得制限を設け、支給額も年齢などによって変えるもので、民主党自身の見解からして児童手当に戻るものです。

 「子ども手当は廃止される」として特例公債法案成立の駆け引きに応じた自民党の石原伸晃幹事長は17日、「公党間の約束」に反すると反発。民主党のビラに抗議する考えを示しました。

 ビラは、給付額がかつての児童手当より多く、所得制限の対象世帯には一定の措置を講じると弁明。「民主党が目指す『チルドレンファースト』の大きな一歩」と自賛しています。

 しかし、3〜12歳(第1、2子)、中学生は現行の1万3千円が1万円に減ります。しかも、民主党政権が年少扶養控除を廃止したため、このままでは所得制限以下の中堅世帯で、子ども手当前より負担増になります。子育て世帯にとって重大問題ですが、それにはだんまりです。

図

 (写真)「誤解しないでください『子ども手当』存続します。」と書かれた民主党ビラ





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