2011年7月30日(土)「しんぶん赤旗」

原発ゼロたな上げ

首相会見 増税規模答えず


 菅直人首相は29日夜、首相官邸で記者会見し、政府の東日本大震災復興対策本部と「エネルギー・環境会議」の二つの決定について「復興と原発エネルギー政策の政府としての統一的方針を示すものだ」と述べました。

 今回、原発の「依存度を下げていく」としながら、原発ゼロへ具体的な計画を示さなかったことについて問われた菅首相は「3月11日の原発事故発生以来、エネルギー基本計画を白紙から見直すという方針、議論をすでに始めている。こうした議論の方向性と私の申し上げてきたことは矛盾しない」と述べ、明言を避けました。

 民主党内からも増税に反対の声があり、「復興基本方針」に増税の規模が明示されなかったと記者団から質問が出たのに対して菅首相は「(復興対策本部の)基本方針をよくお読みいただきたい。いまの問題はかなりしっかり表現されている。素直に読めば、文書の中で読み取れる」と答え、増税案を自らの言葉で説明することを避けました。

 退陣条件に掲げた公債特例法案などが成立した場合、今国会中に辞任するかとの質問に対しては、「出処進退について、6月2日の(民主党)代議士会、記者会見などで申し上げた言葉は、私自身の言葉なので、責任をもちたい」と述べるにとどめました。





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