2011年7月24日(日)「しんぶん赤旗」

南北外相3年ぶり対話

ASEAN地域フォーラム 今後は米朝対話焦点


 【ヌサドゥア(インドネシア・バリ島)=面川誠】韓国の金星煥(キム・ソンファン)外交通商相と北朝鮮の朴宜春(パク・ウィチュン)外相が22、23の両日、東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)の場で対話を重ねました。南北外相の対話は2008年7月にシンガポールで開かれたARF以来、3年ぶりです。

 金氏は23日午前、ARF会場で記者団から「朴外相と会う予定はあるのか」との質問を受け、「すでに会っている」と答えた後、朴外相と談笑しながら会議場へ向かいました。前日の夕食会場でも両氏が懇談する姿が見られました。

 北朝鮮外務省のリ・フンシク国際機構局長は同日、記者団に対して、「今回(の南北対話)は停滞している6カ国協議の再開が目的だ。首席代表会談が満足のいく結果だったので、これで十分だ」と述べました。

 08年12月から中断している6カ国協議再開の前提条件として、日米韓は南北間の非核化会談と米朝対話の実現を挙げてきました。今後は米朝対話がいつ行われるのかに注目が集まっています。

 米国は北朝鮮の核開発を放置できないとの考えから、韓国に南北対話を促してきました。

 米国は最近、韓国に対して、ARFの場で南北対話が実現しない場合は米朝対話に踏み切るとの立場を伝えてきたといいます。

 クリントン米国務長官は23日、南北首席代表会談の実現を「励まされる出来事だ」と評価。一方で、「北朝鮮が挑発的行動の中止を含めて行動の変化を示し、自らの約束通り後戻りのない非核化の措置を取るべきだ」と述べました。

 またリ氏は「日本もこの機会を逃さずに対話に乗り出すべきだと思う。こちらは用意がある」と語りました。





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