2011年7月14日(木)「しんぶん赤旗」
再生可能エネ市場 拡大
太陽光発電 新規は2倍 昨年
自然エネルギー世界白書
再生可能エネルギーの普及推進に取り組む「21世紀のための自然エネルギー政策ネットワーク」(REN21、本部パリ)は12日、「自然エネルギー世界白書2011年版」を公表しました。再生可能エネルギー市場は拡大しており、10年には総電力の2割弱を提供していると報告しています。特に太陽光発電の新規導入は、前年の2倍に達したといいます。
REN21は国際機関や政府、非政府組織などで構成します。
白書によると、10年の世界の発電量の19・4%を再生可能エネルギー(水力、風力、太陽光など)が占めました。前年版白書(データは08年)の18%から増加しました。
太陽光発電の出力は10年に、推計で1700万キロワット増加。前年(730万キロワット増)の倍以上のペースです。総出力は4000万キロワットで、5年前の7倍超。普及が進んだ背景に、導入コストが低下したことがあるとしています。
風力発電市場は09年の規模を維持したとする一方、初めて新規導入の半数以上が発展途上国と新興国でのものだったといいます。
白書は「政策的な支援が、引き続き再生可能エネルギー普及の推進力になっている」と指摘。11年初めの時点で、119カ国が何らかの政策目標や支援策を設定しており、その半数以上が発展途上国だとしています。
REN21のモハメド・エルアシュリー議長は序文で、「今後エネルギー需要が高まるのは途上国。この傾向には勇気付けられる」と述べています。
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