2011年7月13日(水)「しんぶん赤旗」

東電が償うまでたたかう

福島・双葉郡の被災者 東京でデモ


 「政府よ、なにやってん ふたばぐんの住民を忘れるな!緊急総決起大会」が12日、東京都内の日比谷公園で開かれ国会までデモ行進し、東京電力原発事故の避難住民の生活補償や被ばく検視の実施などを求めてアピールしました。福島県双葉町や大熊町など東電福島第1原発の立地地域や浪江町などの沿岸部に住む被災者が呼びかけて開かれました。


 「すべてが国と東電の責任なのに加害者のように烙印(らくいん)を押された」と、憤るのは浪江町で約300頭の和牛を飼う男性(57)です。

 東京農大で学び、学生自治会委員長を務めたことのある男性は「3月17日の3回目の爆発があって『もうこれで終わりだ』と観念して真っ先に東電に抗議に行った」といいます。

 「300頭の牛が死んでしまう。(東電は)決死の覚悟で収束させる気があるのか!」。翌日の朝、東電の担当者に会って訴えると、悔しさでとめどなく涙が出たといいます。車で寝泊まりして、農水省や原子力安全・保安院などに要請しました。「すべてを失った。償うまでたたかう。東電と根比べだ」

 浪江町に住んでいた男性(51)は、避難先の福島県猪苗代から上京して大会に参加しました。「私の体内被ばくは17ミリシーベルト」と段ボールに書いたゼッケンをつけて訴えました。「放射線量は、大学病院の専門機関に尿検査をしてもらった結果です。浪江町の我が家はいまだに毎時10・78マイクロシーベルトの放射線量がある。完全補償をしてもらいたい」

 双葉町で工場を経営する女性(61)は「いつ避難所から双葉町に戻れるのか避難民の工程表をつくってほしい。原発から1・6キロのところに住んでいるがお盆がくるのに墓参りもできない」と、早期収束を訴えていました。





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