2011年7月9日(土)「しんぶん赤旗」

玄海原発

国説明に非難噴出

やらせに怒り「茶番だ」


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(写真)「再開納得できない」の声があふれた県民説明会=8日、佐賀県多久市

 九州電力玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)の2、3号機の再開をめぐる佐賀県主催の説明会が8日、同県多久市で開かれ、約430人が参加しました。

 国からは、経済産業省原子力安全・保安院の山本哲也・原子力発電検査課長、資源エネルギー庁原子力立地・核燃料サイクル産業課の森本英雄課長らが出席。

 山本課長は、福島第1原発の事故は「津波によって引き起こされたもの」と説明。「玄海原発では、福島ほど大地震が起きる可能性は少なく、大きな津波で被害を受ける切迫性はない」として、「玄海2、3号機の運転再開は問題ない」と述べると、会場から「こんなの茶番だ」「納得できない」などの声が上がりました。

 6月26日の「県民説明番組」に出演した「県民代表」7人からは、「福島第1原発事故が収束しないのに、なぜ再稼働を急ぐのか」「拙速な議論はやめ、ちゃんと県民の納得を得る努力をすべきだ」などの発言がありました。

 県内各地から参加した参加者からは、「再稼働ありきの『説明会』ではないか。廃炉に向かって進むべきだ」などの声が上がりました。「茨城県から子ども5人を連れて逃げて来た」と言う女性が「放射性物質は誰が管理するのか。事故が起きたときに誰が責任をとるんですか」と訴えると、大きな拍手が起きました。

 「九州電力の“やらせメール”問題には怒り心頭だ」という男性(72)=小城(おぎ)市=は、「やはり原発からは撤退すべきだ。再生エネルギーへの転換は大変だと思うが、人の命の大事さを考えればその方向に進むべきだ」と語りました。

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