2011年7月7日(木)「しんぶん赤旗」

主張

オスプレイ配備

墜落と爆音への不安が募る


 沖縄の米軍普天間基地に垂直離着陸輸送機MV22オスプレイを来年10月から配備する米海兵隊の方針に日本政府が同意し、沖縄県や関係自治体に正式に伝達したことが県民の反発を広げています。

 オスプレイは開発段階から何度も墜落事故を起こしている危険な航空機です。普天間基地所属の米軍ヘリが2004年に基地近くの住宅密集地に隣接する沖縄国際大学に墜落したこともあって、県民は墜落と爆音への不安をいっそう募らせています。「世界一危険」な普天間基地への欠陥機の配備は危険を増幅させるだけであり、断じて許せません。

防衛省説明のごまかし

 オスプレイは、離着陸時はヘリとして、水平飛行時はプロペラ機として飛ぶように開発されたものです。安全性が根本から問われている欠陥の疑いが濃い航空機です。1989年3月に初飛行したものの墜落事故を4回も起こし、住民の反対で開発が一時停止される事態も起きました。09年にも10年にも空軍のオスプレイが墜落事故を起こしています。こんな危険なものを日本政府が米国言いなりに受け入れ、沖縄県民に押し付けるのは絶対に許されることではありません。自治体と県民がこぞって反対しているのは当然です。

 見過ごせないのは日本の防衛省がオスプレイの事故発生率をことさら低くみせ、配備を受け入れさせようとしていることです。防衛省は6月はじめに沖縄県などに提示した資料で、過去10年間にオスプレイが起こした事故率を「1・28」とし、海兵隊のヘリの中で「最低」だといっています。これは開発段階での墜落事故や09年・10年の空軍機の墜落事故などを除外することで事故率を小さくみせるという詐欺的手法の結果です。

 09年10月の米国西海岸へのオスプレイ配備に関する環境影響評価報告書は、開発段階から07年までのオスプレイの事故率を「5・87」としています。オスプレイが危険でないという日本政府の説明はまったく通用しません。

 米国防総省は今年1月のオスプレイに関する年次報告書で、エンジン・駆動装置部品、飛行制御システムの欠陥を指摘しています。米海軍省の資料も垂直離着陸時に下向きに排出する高温ガスで火災が起こる危険性を指摘しています。オスプレイが危険な欠陥機であるのは明らかです。

 オスプレイによる爆音被害は重大問題です。米国の09年の環境影響評価最終報告書によれば、着陸時は83デシベル、高度150メートルで88デシベル、300メートルで81デシベルです。オスプレイに置き換えが決まっている普天間基地のCH46Eヘリと比べてもさほどの違いはありません。地下鉄車内の騒音に匹敵する80デシベル以上の爆音をまきちらすオスプレイが深夜・早朝を問わず住民を苦しめることにもなります。

配備前に普天間撤去を

 オスプレイの普天間基地配備は、ただでさえ危険な基地をいっそう危険にします。県民から閉鎖・撤去を求められている普天間基地への配備を政府が認めるのは、民主党政権がくりかえす基地の「負担軽減」の主張にも反します。

 来年10月から普天間基地に配備するというなら、県民の命と安全を守るためには、それまでに普天間基地を閉鎖・撤去するしかありません。





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