2011年7月6日(水)「しんぶん赤旗」

水産庁案

漁業者の希望と違う

紙議員 「企業に漁業権」ただす


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(写真)マスタープランの聞き取りをする紙氏(左から2人目)ら=5日、参院議員会館

 日本共産党の紙智子参院議員は5日、国会内で、政府の復興構想会議提言を基に水産庁が作成した「水産復興マスタープラン」について同庁から聞き取りを行い、民間企業が漁協と同じように漁業権を取得し、利益追求を自由にさせることに対して「漁業者が望む方向ではない」とただしました。

 水産庁の担当者は、マスタープランが被災自治体の復興方針や計画策定が行われる参考としてつくられたと説明。プランでは漁業経営について「地元漁業者が主体となった法人が漁協に劣後しないで漁業権を取得できる取組等を具体化」とされています。

 紙氏は、「プランでも復興の担い手は地域漁業者とされているにもかかわらず、漁業権の問題は地域が望む方向になっていない」と指摘。「船があって水揚げができれば地域の漁民は元気が出る。急がないといけないのはがれきの撤去や船・養殖施設の回復、関連の冷蔵保管・加工流通など水産業の復興であり、民間参入をどうするかではない」と批判しました。

 水産庁の担当者はプランについて「国が地域に押し付けるものではない」と語りました。





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