2011年6月28日(火)「しんぶん赤旗」

内部被ばく 調査開始

福島原発 周辺住民120人対象


 福島第1原発事故を受け、放射線医学総合研究所(千葉市)は27日、福島県内の警戒区域や計画的避難区域の住民約120人を対象として、体内に取り込まれた放射性物質による内部被ばく量をどのように評価するか検討するための調査を始めました。

 住民らは正午前、バスで放医研に到着。身体表面の汚染検査をはじめ、甲状腺モニターや全身の内部被ばく検査機「ホールボディーカウンター」による測定、尿検査を10日間程度かけて行います。住民到着に先立ち、測定室の様子が報道陣に公開されました。

 放医研の明石真言理事は「(120人の)検査が終わってから10日以内には結果を説明したい」と述べました。

 この調査は、福島県が全県民に行う健康管理調査の一環。

 地面などに付着した放射性物質から生じる放射線を浴びる外部被ばくは、地域ごとの測定結果や個人線量計データから把握しやすい一方、空気や水、野菜などの食物から体内に放射性物質を取り込む内部被ばくの場合は被ばく量の評価自体が困難です。

 原発事故後、被ばく作業員の精密な診断をしたり、一般向けの健康相談窓口を開設したりしています。





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