2011年6月23日(木)「しんぶん赤旗」

ペルー次期大統領が訪問

ボリビアと連携強化


 【メキシコ市=菅原啓】南米ペルーのオジャンタ・ウマラ次期大統領は21日、隣国ボリビアを訪問し、モラレス大統領と会談しました。ウマラ氏は、両国民の生活向上や中南米の統合に向け、2国間関係の強化を呼び掛けました。

 ペルー・ボリビア両国は、ケチュア族やアイマラ族など同じ先住民を抱えます。またスペインからの独立後の1830年代には一時期、連合国家を形成していたことから、特別深い関係を持っています。

 ウマラ氏は、「私が夢見るのはペルーとボリビアの再統一だ。いつの日か、両国の国境がなくなり、再び一つの国家となることを夢見ている」と語り、両国の協力関係を特別に重視する考えを明らかにしました。

 また中南米が豊富な資源に恵まれながら、貧困や格差に苦しんでいることを改めて強調。市場任せの新自由主義的経済政策ではなく、国家主導で富を再分配する政策を通じて、貧困削減と国民生活向上を目指す決意を表明しました。

 モラレス大統領は、ウマラ氏の選挙勝利について、南米大陸を「赤く染めぬくものだった」と喜びを表明。同氏のボリビア訪問は「同じ歴史を持つ両国民」の関係を強めるものだと語りました。

 両氏は、中南米全体の地域統合に向けた努力などさまざまな問題で意見交換するとともに、首脳同士の相互訪問を活発化することなどで合意しました。

 ウマラ氏は7月28日の就任準備の一環として南米諸国を歴訪しており、ボリビアは6カ国目。今後、エクアドル、コロンビア、ベネズエラ、米国などを訪問する予定です。





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