2011年6月19日(日)「しんぶん赤旗」
ベトナムの残留枯葉剤
米・越が汚染除去作業
【ハノイ=面川誠】ベトナム中部ダナン空港で17日、残留枯葉剤の除去作業が始まりました。作業はベトナム国防省と米国際開発局(USAID)の共同プロジェクトとして行われます。
米国はベトナム侵略戦争中の1961年から71年まで、ダイオキシン類を含む枯葉剤約4500万リットルを森林に散布。ダナン空港は枯葉剤の主要貯蔵地の一つでした。
両国政府代表が出席した記念式典で、ベトナム空軍のド・ミン・トゥアン副司令官は「作業が完了すれば29ヘクタールの汚染地域が浄化され、健康被害の恐れがなくなる。両国政府と国民の友好にも寄与するだろう」と述べました。
パーマー米臨時大使は「枯葉剤による汚染は米越関係で最も敏感な問題だ。除去作業は両政府間の協力の好例になる」と語りました。
米越両政府は2001年から、枯葉剤による環境汚染や健康被害への対応を協議。2007年に米議会が環境復元、健康対策、障害者支援などを目的に約4200万ドルの支出を承認していました。

