2011年6月11日(土)「しんぶん赤旗」

原発からの撤退求める

福井・小浜市議会が意見書 全会一致


 福井県の小浜市議会は9日、期限を定めて原子力発電から脱却するよう国に求める議員提案の意見書を全会一致で可決しました。

 同市は、隣接する、おおい町に立地する関西電力・大飯原発から半径10キロ圏内に市民の約半数の1万6000人が、20キロ圏内では全市民が住んでいます。

 同意見書では、福島第1原発事故に対し、「この過酷事故は決して他人事ではなく、現在避難せざるを得ない人々の心情を思うと誠に忍びない」とのべ、「安全神話」の崩壊を受け、「日々原子力発電所事故に対し不安と危険を覚えている」と、市民の心情を表しています。

 そのうえで、(1)期限を定めて原発から脱却し、代替エネルギーに転換する(2)運転開始から30年を超えた老朽原発の運転延長を認めない(3)安全基準を抜本的に見直す(4)避難する道路や施設を早期に整備する(5)原子力安全・保安院を経済産業省から分離・独立させ、権限強化する―の5点を求めています。

 小浜市では広範な市民運動で、1970年代には原発誘致を2度、2004年には使用済み燃料の中間貯蔵施設の誘致を食い止めています。

 日本共産党の宮崎治宇蔵議員は「市民の世論が提出につながった。みんなが福島の事態を思い描き、子孫に不安と危険を残していけないと思っている。ストップさせることが一番の安心安全です。再生可能エネルギーへの転換を目指すべきです」と話しています。





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