2011年6月8日(水)「しんぶん赤旗」
社保庁職員選別「裏マニュアル」
山下議員に存在認める
厚労省 中旬までに調査結果
社会保険庁の解体に伴い厚生労働省が職員選別の「裏マニュアル」を作って分限免職(解雇)を進めていた問題で、厚労省は7日、マニュアルの存在を認めたうえで、作成経緯や使用実態の調査を開始したことを日本共産党の山下芳生参院議員に明らかにしました。
マニュアルは山下氏が5月16日の参院行政監視委員会で取り上げたもの。山下氏の質問に、厚労省の小宮山洋子副大臣は「適切ではない」「調査する」と約束していました。
厚労省大臣官房人事課の調査担当者は(1)マニュアルが面接でどのように使用されたか(2)マニュアルの作成経緯、配布・徹底方法の両面から調査を実施。面接担当者全員に調査票を送付し、マニュアル作成者から聞き取りを実施することを明らかにして「6月中旬をめどに調査を取りまとめ、分析のうえ実態を明らかにする」と述べました。
山下氏は、マニュアルには選別の理由探しのために「相手のホンネを引き出す裏技」項目まで設けられ、実際に社会保険庁の職員525人が分限免職された事態の重大さを指摘。「厳格に調べて調査結果を明らかにしてもらいたい」と述べました。