2011年6月4日(土)「しんぶん赤旗」

“組織的に民間人を攻撃”

国連高官がシリア政権非難

第三者の調査を要求


 国連高官2人が2日、シリアのアサド政権による民間人弾圧を非難し、「第三者による徹底した客観的な調査」を要求しました。


 告発したのは、フランシス・デン「ジェノサイド防止」担当国連事務総長特別顧問とエドワード・ラック「保護する責任」担当同顧問。両氏は声明で、「過去2カ月間の抗議行動に参加した非武装の市民に対する警察、軍隊、治安部隊による明らかに組織的で意図的な攻撃に驚いている」とシリア政府を非難。国際人権法違反の疑いがあると指摘しました。

 シリアは現在、外国メディアの国内取材を禁止しており、民間人虐待の実態の検証が困難だとされます。

 またシリア側は、抗議行動参加者の中に、外国勢力やイスラム過激派に支援された武装グループがいるとして弾圧を正当化しています。

 国連安保理では、シリアを批判する決議案が英国、ドイツ、フランス、ポルトガルによって起草され、理事国に配布して検討中です。一方、中国やロシアなどが拒否権を行使する可能性を指摘する声もあります。





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