2011年5月30日(月)「しんぶん赤旗」

さらに支援の輪広げたい

共産党震災ボランティアに参加して


 東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島3県に、全国から日本共産党震災ボランティアが支援に入っています。被災地を目の当たりにし、救援活動をするなかで参加者は何を感じ、今後どうしようと考えているのか、寄せられた感想から紹介します。


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(写真)泥のかき出しをする日本共産党ボランティアの人たち=宮城県岩沼市

 ボランティアは、豚汁の炊き出しや支援物資の配布、被災者の要望の聞き取り、民家、宿泊施設や飲食店、農家の泥かき、がれき撤去、全半壊した家の引っ越しの手伝いなど、さまざまな活動をしました。

 震災から2カ月以上たったいまでも被災地では、がれきや海から運ばれたヘドロの撤去さえ進んでいない地域がたくさんあります。

 党のボランティアが泥かきに入ったところでは「大勢の人が来てくれて助かりました」(イチゴ農家)「途方にくれていましたが、これで頑張ることができる」(飲食店の女性)と歓迎されました。

 物資を届けたところでは野菜、タオル、マスク、軍手、ラジオなどが喜ばれたといいます。「たくさんの『ありがとう』の声をいただいた」「被災者が苦しいなか、生活再建を取り組んでいる姿に感動した」と支援した側も励まされています。

 「訪ねてきたのは共産党だけだ。こんなにしっかりやるのはすごい。見直した」という声が各所で聞かれ、愛知県から来た女性(38)は「本当に待たれていると実感しました」と思いをつづっています。

 一方「お米、トイレットペーパー、ティッシュが不足している」「紙おむつや夏用ズボン、伸びるジャージーが欲しい」「まな板、包丁、フライパンを」という被災者の要望があり、必要な物資がまだ現場に届いていない状況が明らかになりました。

 このほかにも「がれきの撤去を早く」「長期の避難生活で栄養が偏り、運動もできないので健康を維持できない」「被災で失職した。一日も早く職に就きたい」「漁業をもう一度やりたい。漁港を復興してほしい」など切実な要求が出されました。

 被災者への聞き取り調査をした福島県相馬地域では「電話を早く復旧してほしい」「避難所を作って」という要望があり、救援・復旧がかなり遅れている状況です。「原発のせいで家に帰れない」「今まで浴びた放射線量が分からない。影響が不安」「風評被害で、いじめ、差別がある」といった東京電力福島第1原発事故に苦しむ被害者の思いが寄せられました。

 こうした状況に参加者からは「被災者には『聞いてほしい』という要求がある。調査する人を増やすべきだ」「支援物資を届けた地域で『こんなこと初めて』と喜んだ方もいた。継続して取り組むことが大切だ」「現地の生の声や実態を発信したい」との感想が出されました。

 愛知県の男性(60)は「住民の声を丹念に拾い上げることの大切さを感じました。これからの政策立案に生かして、展望を示したい」と記し、東京都の女性(59)も「被害の回復には多くの人手が必要です。仲間に伝え、第2陣の支援ボランティアを送りたい」と決意を新たにしています。





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