2011年5月24日(火)「しんぶん赤旗」
アスベスト健康管理手帳交付を
早期発見・治療のために
元港湾労働者ら集団申請
兵庫・神戸
神戸港で働いていた元港湾労働者12人が23日、兵庫労働局(神戸市中央区)にたいし、アスベスト健康管理手帳の交付を集団申請しました。
兵庫労連や兵庫県アスベスト弁護団などでつくるアスベスト被害対策兵庫センターがとりくんだもの。同手帳を取得すれば、年2回無料で健康診断を受けられます。
かつて、全国で使用されたアスベストの約60%が神戸港から国内に入ってきていましたが、危険性について十分な説明もなく、アスベストが舞う船内で作業をするなどで、多くの労働者が暴露しました。
最近の医療の進歩で、アスベストに暴露していても早期に発見すれば中皮腫であっても延命が可能になってきたことから、定期的な健康診断が重要になっています。
同日、全日本検数協会神戸支部で働いていた4人と同センターのメンバーが兵庫労働局を訪れ、12人分の申請をおこないました。
全日本検数協会神戸支部の元労働者、赤木正夫さん(74)=神戸市中央区=は、「アスベストを多く輸入していたころは、袋が破れてアスベストの粉が雪のように降ってくるなかで作業をしていた。早期発見、早期治療のために申請しました」と話していました。
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