2011年5月21日(土)「しんぶん赤旗」

債務の凍結・減免ふれず

政府が生活再建工程表を決定


 政府の緊急災害対策本部(本部長・菅直人首相)は20日の会合で、東日本大震災による被災者の生活再建のため、今後3カ月間に実施する施策の工程表を「当面の取り組み方針」として決定しました。しかし、1次補正予算の範囲でとりうる施策を並べたにすぎず、被災者に復興への希望を与えるようなメッセージと具体的施策はみあたりません。

 生活再建と営業再開に向けては復旧事業による雇用創出や事業者への金融面での支援を掲げました。ところが、住宅全壊でも300万円にとどまる被災者生活再建支援金の引き上げや、商工業者・漁業者・農業者が共通して強く求めている債務の「凍結・減免」は一言もありません。

 被災した農地の復旧、漁港・漁場・養殖施設などの復旧を早急に行うと表明していますが、激甚災害法の範囲内。国による農地の一時的買い上げと整備、100%公費による漁船と養殖施設の再建など、踏み込んだ支援には一切触れませんでした。

 避難所の生活環境では、毎日温かい食事の出る避難所が60%(4月上旬)から73%になるなど「改善してきている」との認識。3割もの避難所で温かい食事が出ない現状をただちに解消するための方策を示しませんでした。

 仮設住宅に「いつ入れるか」と避難者が待ち望む中、岩手・宮城・福島に5月末までに約3万戸、8月半ばまでに追加で3万戸完成させるという、あまりに遅い目標を示しました。

 医療・福祉を確保するため、被災地外からの応援、仮設施設の設置、医療・介護施設の復旧を掲げましたが、具体的な見通しは明らかにしませんでした。

 被災地を結ぶ国道45号には仮橋を設置し、9月中をめどに広域迂回(うかい)を解消する見通しを示しました。がれきについては住居周辺から優先的に処理し、8月末をめどにおおむね撤去するとしています。

 二次災害防止のため、河川の氾濫や土砂崩れへの応急対策と、津波や地盤沈下で浸水した地域の排水や液状化対策を盛り込みました。





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