2011年5月4日(水)「しんぶん赤旗」

カナダ総選挙

与党、初の単独過半数

「法人税増税」の野党も躍進


 【ワシントン=西村央】カナダで2日、議会解散にともなう下院総選挙(定数308)が実施され、ハーパー現首相が率いる保守党が政権発足から5年で初めて単独過半数を獲得しました。アフガンからの撤退などを訴えてきた新民主党は議席を大幅に増やして野党第1党に躍進しました。


 選挙管理委員会の暫定集計によると主要各党の獲得議席数は、保守党166(現143)、新民主党102(同36)、自由党35(同77)です。

 議席を約3倍に増やした新民主党は、アフガンからの撤退のほか、主要な軍備全般にわたる見直しを要求。財政赤字が増す中で、現行16・5%の法人税を19・5%まで引き上げるよう主張していました。

 カナダでは、3月に自由党が提出した内閣不信任案が可決。ハーパー首相は、これを受け、解散に打って出ました。

 同首相は2006年に政権について以来3度目となる総選挙で、法人税減税などを掲げ、初めての単独過半数をめざしていました。

 自由党は、税制では法人税を2010年水準の18%に戻すよう主張。アフガン問題では保守党同様のアフガン軍訓練での駐留継続を掲げ、独自性を発揮できませんでした。

 カナダの総選挙はすべて小選挙区制です。





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