2011年4月25日(月)「しんぶん赤旗」

1・3号機周辺で高放射線量

福島第1原発 敷地内の汚染地図公表


図

 東京電力は24日、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)敷地内の放射線量地図を公表しました。至るところで1時間当たり数ミリシーベルト以上の高い放射線量が測定されており、とりわけ地震と津波で核燃料の冷却ができなくなった直後に相次いで水素爆発を起こし原子炉建屋が大破した1、3号機周辺に、数十〜数百ミリシーベルトの高い放射線量のがれきが散らばっていることが明らかになりました。

 東電によると、地図は敷地内で作業をする人たちが現場の放射線量などをあらかじめ知っておき、被ばく量を抑えるために作成しているものです。敷地全体を網羅してはいませんが、定期的にほぼ同じ地点で測定したり、作業が行われる場所で事前に測定し、値を随時更新しているといいます。

 公表されたのは同原発にある1〜6号機のうち、1〜4号機とその関連施設が建っている範囲です。3号機原子炉建屋西側(山側)では20日に900ミリシーベルトのコンクリート片が見つかりました。回収後もコンクリート片が落ちていた場所近くの放射線量は70ミリシーベルトでした。このほか300ミリシーベルトのがれきも落ちていて、空気中の放射線量は最高60ミリシーベルトを記録しています。

 1号機の北側でも40ミリシーベルトのがれきが見つかっているほか、西側には空気中の放射線量が数十ミリシーベルトのところがあります。2号機タービン建屋地下などにたまっている高濃度放射能汚染水を移送している配管の表面は同75〜160ミリシーベルトとなっています。

 東電は、屋外での作業の妨げとなっている敷地内の放射線量を低くするため、10日遠隔操作の無人重機を使ってがれきの撤去を進めています。これまでにコンテナ(容量約4立方メートル)40個以上分のがれきを回収したとしています。





■関連キーワード

もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp