2011年4月21日(木)「しんぶん赤旗」

イタリア

原発復活を無期限凍結

「再生可能エネルギーを活用」


 イタリアのベルルスコーニ政権は19日、全廃した原発の復活計画について、無期限に凍結する方針を明らかにしました。発表文には、計画を「断念」するとの文言はありませんが、同政権の原発復活計画は、事実上撤回したものとみられています。

 ローマからの報道によると、イタリア政府は、原子力発電に関する法律を修正し、場所の選定など原発建設に関わる手続き規定をすべて削除することを決定。修正案は直ちに議会に提出され、上下両院で一両日中にも採決される予定です。

 これに伴い、6月12日に予定されている原発建設の是非に関する国民投票は中止となることがほぼ確定しました。

 福島原発の事故を受けて、政府は3月、原発復活計画の1年間凍結を決定。しかし、最近発表された世論調査では、回答者の75%が「反対」もしくは「強く反対」を表明していました。

 ロマーニ経済発展相は声明で、「重要なことは、クリーンなエネルギー、とりわけ再生可能なグリーン・エネルギーの生産のために、市場で入手できる最良の技術を活用し、未来に向けて前進することだ」と述べました。

 同国では25年前のチェルノブイリ原発事故の後、1987年の国民投票で原発全廃を決定。ベルルスコーニ首相は2008年の総選挙で原発復活を公約に掲げ、13年から4カ所で原発を建設する計画でした。





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