2011年4月15日(金)「しんぶん赤旗」

西アジア・北アフリカ 武力不行使を宣言

BRICSが首脳会合

国連改革・通貨の安定訴え


 【北京=小寺松雄】新興5カ国(BRICS)首脳会合が14日、中国海南省三亜で開かれ、国際問題での「武力不行使」など新興国の立場を強く反映した「三亜宣言」を採択しました。


 会合は中国の胡錦濤国家主席が議長を務め、ロシアのメドベージェフ大統領、インドのシン首相、ブラジルのルセフ大統領、今回初参加の南アフリカからはズマ大統領が出席しました。

 宣言は「西アジア、北アフリカ」情勢について、混乱を憂慮するとともに「われわれはみな武力不行使の原則に賛成する」と表明。「どの国であれ独立、主権、統一、領土保全が尊重されるべきである」と主張しました。

 リビア上空の飛行禁止区域設定などを決めた3月の国連安保理決議の採択では、南アが賛成、他の4国は棄権。今回の宣言は、南アも含めて、武力攻撃反対を打ち出しました。

 国連については特に新興国と発展途上国が発言権を強める必要があると提起。国連が国際問題で中心的な役割を果たすことを支持するとともに、安保理を含めて全面改革をはかることが必要だと訴えています。

 宣言はまた、国際通貨体制の問題についても「国際金融危機で、今の国際通貨と金融の欠陥および不十分さがあらわになった」として、「安定した、信頼できる通貨体制をつくりあげることを支持する」と表明しました。

 エネルギー問題で宣言は、「再生エネルギーの開発と利用」を強調。原子力については「BRICSの今後のエネルギー源として引き続き重要な位置を占める」と確認するとともに、「原発の安全基準については特に厳格に守られるべきだ」と強調しています。





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