2011年4月9日(土)「しんぶん赤旗」

富士通子会社の過労死事件

労災認定、国控訴せず


 過重労働による精神障害で処方された薬の過量服用で死亡した富士通子会社社員、西垣和哉さん(当時27歳)を労働災害と認定した3月25日の東京地裁判決について、国は8日、控訴しないことを決定、訴えていた母親、迪世さんに通知しました。

 和哉さんは、2003年4月、地上デジタル放送に関するプロジェクトに配置され、最大月124時間の長時間残業をおこない、過度のストレスによる精神障害を発症。休職と復職を繰り返しましたが、06年1月、過量服薬のため亡くなりました。

 迪世さんは、和哉さんの死亡は業務に原因があるとして川崎北労働基準監督署に労災認定を求めましたが、認められず、神奈川労働局労災保険審査官、労働保険審査会でいずれも棄却されていました。

 東京地裁の判決を受けて日本共産党の田村智子参院議員は4日、厚生労働省に控訴しないよう要請していました。





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