2011年4月7日(木)「しんぶん赤旗」

福島原発 汚染水 流出止まる

2号機取水口 止水剤注入で


 東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)2号機の取水口付近のコンクリート製の穴(ピット)の周囲にある亀裂から海へ流出していた高濃度の放射能汚染水が6日朝止まったことが確認されました。東電が同日午前、発表しました。

 流出が確認されたのは2日朝。損傷した燃料から溶け出した放射性物質を含む水が2号機原子炉からタービン建屋地下や、タービン建屋から海側へ延びる地下の配管トンネルなどを通じて流れてきたと推定されました。ピットに生コンクリートを投入するなどしましたが、流出は止まりませんでした。

 東電の調査で、ピットの下にある砕石層の隙間を通って流れ出していると推定されたため、5日午後3時すぎから砕石層に水ガラス(止水剤)と硬化剤を注入する作業が行われました。その結果、6日午前5時38分に流出停止が確認されたとしています。

 タービン建屋地下などにたまっている高濃度放射能汚染水を移送するとして、移送先の集中廃棄物処理施設などに貯蔵されていた放射能を含む水を海へ放出する作業は6日も続けられました。

 移送先の一つである復水器の水を別のタンクに移す作業も続けられました。

 一方、東電は6日、1号機の原子炉格納容器に窒素を封入する作業を進めました。格納容器は、炉心が入っている原子炉圧力容器の外側にある鋼鉄製の設備。水素が蓄積して爆発する恐れがあり、それを防止するためだとしています。2、3号機についても同様の作業を進めるとしています。





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