2011年3月19日(土)「しんぶん赤旗」
対リビア 武力行使容認
安保理決議 英は軍事行動指示
【ワシントン=小林俊哉、ロンドン=小玉純一】英国のキャメロン首相は18日、リビアに対する武力行使を認めた国連安保理決議の採択を受けて下院で演説し、「適切な軍事的措置をとるため同盟国との早急な行動を軍司令官に指示した」と語りました。
同首相は「英軍は戦闘機、燃料補給機と偵察機を展開する」と報告。詳細を協議するために、フランスが19日、英国と中東諸国の代表を集めてパリで国際会議を開くことも明らかにしました。
一方、リビアのクーサ外相は18日、即時停戦を求めた安保理決議を受諾し、すべての軍事行動を停止することを決めたと述べました。
これに先立って、国連安保理は17日、リビアのカダフィ政権による攻撃から同国市民を保護するためとして、リビア上空に飛行禁止区域を設定することなど「あらゆる必要な措置」をとることを認めた決議1973を採択。15理事国中10カ国が賛成しました。ロシア、中国、ドイツ、インド、ブラジルが棄権しました。
同決議は、即時停戦と市民に対する暴力の完全停止を要求。必要な場合に武力の行使を認めた国連憲章7章の規定に従い、加盟国に市民を保護するための「あらゆる必要な措置」をとることを認めました。一方で、リビアに対する占領は明示的に排除しました。
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