2011年3月11日(金)「しんぶん赤旗」
日航事故多発
現場の声聞き安全守れ
穀田氏に国交相「同じ考え」
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日本共産党の穀田恵二衆院議員は9日の衆院国土交通委員会で、日本航空が運航乗務員と客室乗務員165人への不当な「整理解雇」強行後、事故や危険な事例が多発している実態を示し、「経営者や管理職から話を聞くだけでは実態はわからない。実際に現場に携わる労働者の声を聞く必要がある」と求めました。
大畠章宏国交相は「現場を把握しないで安全確保できない。私も同じ考えだ。管理職だけでなく、実際に業務に従事する担当者から実情を直接聞くことは非常に大事だ。そのようなかたちで立ち入り検査を行うことを指示したい」と答えました。
穀田氏は、昨年9月以降10件のトラブルが発生しているため、会社が「イレギュラー(不具合)の連鎖を断ち切ろう」と通達し、「大きなインシデント(事故発生の恐れがある事態)が起きるのではないか」と危機感を抱いていることを紹介。「もの言えぬ雰囲気」の職場で、器具を壊した「報告」ではなく、器具を使おうと思ったら壊れていたという「発見」が増えていると指摘しました。
また、「雇用の安定等に配慮」を目的に設立された企業再生支援機構が日航に公的資金3500億円を投入したのは「安全運航」を支えるためでもあったと指摘。安全を支える労働者の「整理解雇」は公的資金投入と相いれないと批判しました。