2011年3月9日(水)「しんぶん赤旗」

公害防止 国の責任後退

塩川議員「地域主権」を批判


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(写真)塩川鉄也議員

 地方自治体が行う公害対策事業に国が財政支援する公害防止財政特別措置法を10年間延長する改正法案が8日、衆院総務委員会で全会一致で可決されました。これに先立つ質疑で日本共産党の塩川鉄也議員は「現在も公害被害は解決されておらず、10年間の期間延長は必要だ」とのべました。

 その上で、塩川氏は政府の地域主権戦略大綱で、環境大臣が自治体に公害防止計画の策定を指示する環境基本法の規定を廃止するとしていることを指摘。「公害防止計画の策定を各都道府県の判断に任せるというのは、公害対策に対する国の責任を後退させるものだ」と批判しました。

 これに対し、近藤昭一環境副大臣は「ご指摘の懸念というものもある」と答弁。加藤由起夫大臣官房審議官は「環境省のリーダーシップが求められる場合によっては、国として公害防止計画の策定を要請するという形で適切に対処したい」と答えました。

 塩川氏は「要請するというのは技術的な助言でしかない」と指摘。「公害対策推進に対する国の責任を後退させることになる。地域主権改革の名での環境基本法『改正』は行うべきではない」と強調しました。





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