2011年3月8日(火)「しんぶん赤旗」

市民への攻撃問題

リビア、国連調査同意

解決へ特使任命


 【カイロ=松本眞志】国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は6日、リビア問題特使にヨルダンのハティーブ元外相を任命しました。同特使はカダフィ政権側との間で、緊急な人道問題の解決に向け協議にあたります。潘氏はまた、リビアのクーサ外相が国連の人道問題調査チームの首都トリポリ派遣に同意したと語りました。


 潘氏は声明で、「暴力の矛先が市民に向けられたことを深く懸念する。政府の過剰な武力行使、市民に対する無差別攻撃の即時停止を要求する」と訴えました。

 リビアでは6日、カダフィ軍が反政府勢力の制圧下にある西部の港湾都市ミスラタ(人口30万人)に対し、航空機と戦車、大砲による大規模な攻撃を加えました。現地の医師は英国放送(BBC)に、幼児を含む21人の遺体と100人の負傷者が運び込まれたと語っています。

 国連の人権問題担当バレリー・アモス緊急支援調整官は「瀕死の状態にある人々が緊急支援を求めている」と述べ、緊急援助隊のミスラタでの活動をカダフィ政権側に要請していました。

 ミスラタ以外でもカダフィ軍と反政府勢力との激しい戦闘がトブルク、ラスラヌーフ、ビンジャワド、ザウィヤでも行われ、反政府勢力はいったん制圧したビンジャワドを明け渡して撤退しました。カダフィ軍制圧下のシルトでは同軍が2万人の兵力増強をはかっています。





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