2011年3月4日(金)「しんぶん赤旗」
輸入ネクタイ・材料など
不当表示取り締まりを
穀田議員
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日本共産党の穀田恵二議員は伝統産業の振興を図るために輸入ネクタイ・材料などに対して不当表示の取り締まりを政府に求めました。衆院予算委員会分科会(2月25日)で質問したもの。
穀田氏は、京都の西陣などでネクタイ生産が輸入品に押されて落ち込んでいる実態を紹介。その背景に、ネクタイの原産国表示をめぐり、中国でほぼ完成状態まで仕上げたものが日本の縫製工場に持ち込まれ、少し手が加えられただけで日本製と表示して売られている実態があり、生産者はもちろん消費者にとっても見過ごせないとただしました。
園田康博内閣府政務官は、「中国でほとんど完成状態まで仕上げられたネクタイに日本製と表示することは景品法上問題となり、厳正に対処する」と答弁しました。
穀田氏が、外国でネクタイ用にカットされた生地を輸入して国内で縫製された場合について質問すると園田氏は「生地は中国、縫製は日本という表示をすることが望ましい」としました。
また穀田氏は、伝統工芸品産業の原料や生産用具の確保に問題を抱えている産地が急増していることへの対策として希少道具類バンクの設置を提案。(1)どこで手に入れられるのかなども分かるように情報をネット上で発信(2)製造過程・使用方法などを映像で残す(3)現物の保存―の機能を持たせることで伝統工芸の生産基盤を守ることになると求めました。
海江田万里経済産業相は「貴重な提言をいただいた。伝統的工芸品産業振興協会にデータベースがあるから希少道具類バンクを作るステップがある」としました。
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